『わがまま きまま 想うがまま』 日本本土から南に1000㌔小笠原諸島・父島から出発。 花鳥風月を感じ、カナダを旅していきます。

2016年8月2日火曜日

『ジョンストン海峡(Johnstone Strait)』

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カナダで有名なシーカヤックポイント、ジョンストン海峡(Johnstone Strait)

ブリティッシュ・コロンビア州バンクーバーの北西およそ250キロメートルのところにあり、
バンクーバー島とカナダ本土の間にはさまれた、
長さ50キロメートル、幅3キロメートルの狭い水路です。

周囲には豊かな針葉樹が生い茂り、無数の小さな島が点在する美しいところで、
夏には野生のシャチが集まる場所として知られています。

シャチたちは、この海に集まってくるサケを目当てにやってきます。

このあたりの海では寒流と暖流がまじりあい、海底の栄養分が常に上に押し上げられています。

そのためプランクトンが豊富で、それらを食べにたくさんの魚が集まります。

そしてそれらの魚は、ザトウクジラ、アザラシ、アシカ、イシイルカ、カマイルカをはじめとする
海の動物たちの栄養源になるのです。

シャチは、こうした食物連鎖の頂点に君臨しています。


私の念願だった場所にたどり着きました。



カヤック1日ツアーに参加

基本タンデムのみのツアー
AM9:45~PM4:30まで
ランチは持参で一人$160

この日のメンバーは私たちを含めてゲスト11人
ガイドは2人


天気は良好。

晴れときどき曇り

風も穏やかで、ガイドはとても良い条件だと言っていました。


干満の差は夏で4~5m
この差がそのまま潮の流れの速さにつながります。

上の写真は干潮時のもの。
満潮になると砂利はすべて海の中に。

潮の引きの速さに驚きました。



出発~

AM11時に干潮(潮どまり)
この時間あたりでジョンストン海峡を抜け、
テレグラフコーブ(Telegraph Cove)からハンソン島(Hanson Island)を目指します。


ハクトウワシが樹上から見送りに来ていました。


点在する無数の島のおかげで波はそれほど高くありません。

さらに潮止まりの時間だったため、
ジョンストン海峡の潮はさほど流れていませんでした。

凪でした。


漕いでいる最中、ネズミイルカの群れが、遠くのほうでブローをあげていました。

テレグラフコーブからハンソン島までの瀬戸3kmを漕ぎ切り、
ハンソン島周辺を漕いでいきます。

水面にはたくさんの海藻が漂よい、
その間から、アザラシが顔を出し、
こちらをじーっと見ていました。


ハンソン島に着いたあたりで、潮も動き始めました。

まだ動き始めたばかりなのに、
流れに捕まると抜け出すのにも一苦労なポイントが
そこかしこにでてきました。

今日は風も穏やかだったので、
カヤックを漕いでいて、
比較的簡単に潮を観ることができました。


潮に逆らいながら漕いでいると、ザトウクジラのブローを発見。

小笠原でさんざん見たザトウのブローも
ジョンストン海峡で凪のなか見ると、
まるで違った動物のように思えました。


ハンソン島に上陸して、ランチタイム

シャチが横切らないか、わくわくしながら海を眺めていました。

ガイドは全員無線を持っており、常にシャチの情報を共有していました。
シャチはどうやら観光船に追いやられて、私たちよりもさらに南下してしまったとのこと。
それでも、やはり水面をじっと眺め、探してしまいます。

ランチをとり、午後のカヤックスタートです。


午後はテレグラフコーブに戻るのですが、
すでに潮はかなりの速さで流れていました。

しかも午後から北風が強く吹き、
海面は荒れ始めていました。

できるだけ全員ひとかたまりになって、
瀬戸を横切っていきます。



流されながらも、対岸を目指していきます。

そこにザトウクジラのブローがカヤック進路上にあがりました。

ザトウとの距離は100m以内でした。

ウオッチングルール通り、
クジラが半径100m以内にいる場合はカヤックを漕ぐことが出来ません。

ただ、止まったその場所は、ジョンストン海峡

潮がごうごうと流れるど真ん中でした。

カヤックは推進力がなくなれば、
風や潮のなすがまま~
くるくるまわりはじめます。

ガイドはまわり始めたカヤックを掴みながら、
ザトウクジラの動向をチェックするので大忙しでした。

そして、ガイドの願いとは相反し、
ザトウはこちらに頭を向けました。

潜らずに水面を泳ぎながら、まっすぐ私達のほうに近づいてきました。

カヤックから距離10mでブロー

全員が口を閉ざし、空気が張りつめました。

そして、ザトウクジラは私達のすぐ真下を通り抜けて行きました。

溜め込んだ息をいっせいに吐き出し、
全員で顔を見合わせながら笑いました。

ガイドの立場であれば、冷や汗タラタラだったと思います。


ザトウクジラのおかげで
かなり潮に流されてしまいました。

テレグラフコーブまでの道のりは長くなり、
さらに潮と風に逆らって漕がなければなりませんでした。

途中、浜に上陸して休憩しながら、
PM4時ごろに無事到着。

ツアー終了となりました。


帰り際、
ガイドにカヤックをレンタルできないか聞いてみました。

ツアーに空きはたくさんあったので、
あわよくば借りられるかと思ったのですが、
ガイドは全くレンタルのことは把握しておらず。。。

どうやらオーナーのみがレンタルを把握しており、
しかも今はオーナーが不在とのこと。

私達はテレグラフコーブでのカヤックレンタルは諦めました。

ガイドに、
ほかの場所でカヤックが借りられる所を知らないか聞いたところ、
テレグラフコーブからさらに北のポートマクニールで借りられるかも~
とのアドバイスをもらいました。

次の目的地は
ポートマクニールに決まりました。



あとがき

憧れだったテレグラフコーブ・ジョンストン海峡のカヤックが出来て、
とても嬉しかったです。
瀬戸の幅3キロしかないですが、
カヤックで楽しめる魅力が詰まっている感じです。
ガイドいわく、四日間のカヤックキャンプであれば
かなりの高い確率でシャチに会えるそうです。

同時に、
小笠原で得たカヤックの技量が
この海峡でも十分通じるということがわかりました。
バンクーバー島の南ビクトリアからアラスカまでカヤックキャンプするという夢が新たに加わったわけです。
今回は良い下見になりました。
(2016/10/23)




すだっち







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