『わがまま きまま 想うがまま』 日本本土から南に1000㌔小笠原諸島・父島から出発。 花鳥風月を感じ、カナダを旅していきます。

2017年2月8日水曜日

『日常』

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イエローナイフ滞在も明日で終わり。


この1年間で、トータルすると半年近くイエローナイフで過ごしていました。


小笠原とは全く異なる自然と生活がイエローナイフにはありました。

冬から春にかけて滞在したイエローナイフは、

雪と氷に覆われたマイナスの世界。

その世界にも、少しずつ慣れてきていました。

慣れてくると、

最初は新鮮味があった出来事や自然・風景も日常へと変わっていきます。

その日常をどのように過ごすかによって、

つまらなくなるか楽しくなるかは分かれると思います。

幸い、私がイエローナイフにいる間は

つまらない日常になることはありませんでした。


毎日、街まで行くのに通っていた道。

少し暖かくなった後に急激に寒さが戻ってくると、樹々の葉に氷が着きます。

風が吹けば、樹々にたまっていた粉雪がキラキラと光を反射しながら舞います。

足元には犬とキツネの足跡。

日常の中にも、少しだけ立ち止まってみると、

新しい発見と素晴らしい風景に出会えていました。


ここから眺める夕日が好きでした。

冬は南東から日が昇り、地平線から低く動きながら、南西に日が沈む。

日が沈んだ後も、しばらく地平線の下に太陽があるため、

マジックアワーの時間帯も長くなる。

同じ太陽を眺めているはずなのに、緯度が変わるだけで見え方も変わる。

この場所でしか夕日を見たことがなければこれが当たり前になるが、

小笠原とイエローナイフの夕日の違いがわかった時は、なぜかドキドキしていました。


自分の吐く息、建物の煙突から出る煙、車の排気ガス

すべての水蒸気が湯気になる世界。

ここでの生活は思っていた以上に頭を使いました。

なぜ靴の中にいれたホッカイロが暖かくならないのか。

効率の良い服の着方。

極寒だからこそ、雪が降らない。

極寒の世界は科学の世界でもありました。


外で暮らすキツネやカラスだって吐く息は白くなります。

極寒の環境に適応しているとはいえ、

彼らも私たちと同じように寒さを感じています。

ただ、その凛とした佇まいからは感じることができませんでした。

  


私はイエローナイフで見れる風景の中でもグラデーションの虜になっていました。

オーロラ・夕日・朝焼けはとても素晴らしかったです。


イエローナイフで楽しく生活できたのは、

私にとって飽きることのない数々の自然に出会え、

そしてたくさんの友人が出来たおかげだと思っています。


毎週日曜の夕方、イエローナイフの太鼓組と太鼓を叩き、

最終的にはビジターセンターのステージでコンサートが出来ました。

口コミだけの広報だったにも関わらず、

いつのまにか地元のラジオ局まで宣伝をしてくれて、

100人を超えるイエローナイフの皆さんに日本の太鼓を紹介することが出来ました。


働いていた飲食屋さんでは、とても実りある時間を過ごせました。

改めて、学ぶということは素晴らしい事だと実感しました。


イエローナイフではなんてことない日常なんてありませんでした。

この上なく大切で貴重な日常に感謝です。

お世話になりました、出会ったすべての自然と人にありがとう!


~あとがき~
日本内地滞在も残り僅かになりました。
今年は各地でたくさんの桜が見れました~やっぱ桜は良いですね!
(2017.4.30)

すだっち

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