『わがまま きまま 想うがまま』 日本本土から南に1000㌔小笠原諸島・父島から出発。 花鳥風月を感じ、カナダを旅していきます。

2016年9月15日木曜日

『丸くなる32』

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今日は私の誕生日

畑仕事を休んで、ミュージアムとトレッキングに行ってきた。

毎回、自分の誕生日に一つだけ1年の抱負みたいな事を決めることにしている。

31歳は「他人に甘く、自分に甘く」だった。

やりたいことしかやっていない今回のカナダ旅

そんな旅が出来ているのも、たくさんの周りのサポートがあってこそ。

なんとお礼を申し上げればよいか…感謝の気持ちでいっぱいです。

そして、32歳はどんな年にしようかまだ決まっていない。

今日は頭の片隅でそんな事を考えながら過ごそうと思っていた。



ハイダ・グワイの群島の一つ、グラハム島のスキッドゲートに、

ハイダ族の歴史と文化を伝える目的で2007年にオープンしたミュージアムがある。


東京ドームよりも広い敷地には10の伝統的住居・ロングハウスが建てられ、

それぞれがハイダ・グワイ博物館、ギャラリー、カフェ、ギフトショップとして利用されている。




博物館には、ハイダ族の歴史・文化・工芸など興味深いものばかりが展示されている。

また、ハイダ族アーティストの第一人者、

ビル・リード作のカヌー“ルー・タアス(波を食す者)”も展示している。


修復中のトーテムポールもあった。

伝統的に、トーテムポール彫刻に使われる木は、ベイスギ(レッド・シーダー)に限られている。

ベイスギの材質は柔らかく、工作がしやすい。

また湿気の多い場所においても腐敗しにくい。

彫刻直後には赤っぽい地色を見せるが、

短期間のうちに灰色になり、それが一般的なトーテムポールの色となる。

そして、アラートベイで見たクワキウトル族のトーテムポールとは色の使い方が異なる。

ハイダ族は黒・赤・青(緑)の三色のみを使っている。


こちらは実際にミュージアムに建てられたトーテムポール。

特徴的なのはトーテムポールの一番上に置かれる事の多い長い帽子を被ったウオッチマンと呼ばれる存在。

7000年以上も前からこの地に住み、独特の文化を育みながら自然とともに生活してきたハイダ族。

ヒトが自然を管理するのではなく、見守るという姿勢が彼らの根底にある。


次はスピリットレイクまでのトレイルを歩くことにした。

入口には大きなトーテムポールが待ち構えている。

およそ2時間~3時間、中級レベルのトレイルで、勾配もきつくはなかった。


 


小雨が降っていたこの日、

ハイダの植物たちは葉や実に水滴をつけ、生き生きとしていた。

サローと呼ばれるべリ―は私たちの絶好のおやつに。

歩きながら摘まみ、歩きながら摘まみを繰り返し、気付いたら指先は黒く染まっていた。



そして、目的地のスピリットレイクに到着。



ハイダ・グワイには各国から観光客が訪れるが、日本人の割合は意外に多いように思えた。

実際、日本人にバンクーバー島の北では一度も会うことがなかったのに、

ハイダ・グワイの街中では会うことがあった。


仲良くなった高齢の農家さんと

なぜハイダには日本人が多く来るのかという話になった。

私は星野さんの本がきっかけになって来るからだと思っていた。

実際にハイダを知る1つのきっかけになっていることは事実だと思う。


でも、そのおばあちゃんは、

昔ハイダと日本は繋がっていたから、ハイダに呼ばれているんだと話してくれた。


所説あるが、ハイダ族はモンゴロイド系の民族で、

昔、北米大陸と陸続きであったユーラシア大陸から移動してきたという説がある。

また、ハイダ族の長はアイヌ民族が海を漂流し、この地に流れ着いた可能性が高いと自ら話している。

勝手な解釈だが、

私も星野さんもハイダ族も、日本と地続きだったこの地に呼ばれたのかもしれないと思った。


このスピリットレイクを見て、

なにかパワーを感じたり、違う世界に迷い込んだという感覚はなかった。

むしろ、どこか懐かしく、ぼーっとしていたい気分にさせてくれた。


復路は往路と違うルートを通ることにした。

お世話になっているホストの情報だと、このルートは最近出来たばかり。

とても迷いやすいから、道に迷ったら引き返しなさいと言われていた。

実際、このルートの入口の看板を見つけたまでは良いものの、

で、ルートはどれですか?と最初からなっていた。

この看板の左側に、私には到底ルートとは呼べない踏み分け道が続いていた。


時には、倒木がルートに。

時には、藪をかきわけて進んでいく。


これルートなのかなという不安は常にあったものの、引き返すことはせず。

無事に帰ってくることが出来ました。

圧倒される苔と葉からなる緑色と、土と樹々の幹から見える茶色

この2色しかないルートは、私の冒険心をあおり、わくわくさせてくれました。


ミュージアム前の海岸でのんびりしていた際、

石ころを眺めていて今年の抱負を決めました。


山から削ぎ落とされたゴツゴツした石ころは、

川に流され、波に打ち付けられ、海岸に到着した時は丸く。

ただ、よく見てみると丸くなった石ころも1個ずつ形は違うし、色も異なる。

32歳は自分・個性を大事にしながら丸くなりたいなと思いました。

今年の抱負は『丸くなる』です。



あとがき

最近思うようになったのですが、
ダメなところを削って丸くするのではなく、
ダメなところを経験・知識で補って一回り大きな丸みを持てたらいいなと思っています。
そんな丸さを求めながらの32歳の年にしたいです。
カナダ旅もいよいよ終盤を迎えました。
私にとって実りある旅だったと最後まで思えるよう、行動していきたいです。
ブログを書いていて思いました、
ハイダ・グワイの1か月はかなり濃厚だったと感じています。
(2017.2.8)


すだっち

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